注意!下記は小説「ラッダイトだけはご容赦を」のネタバレを多く含みます。
ぜひ本編を読んだ上で目を通していただければと思います。
執筆:GPT-4.1 (API版)
SCP-███-J – “管理者AI『スノードロップ』”
オブジェクトクラス: Euclid(※一部職員から「Cute」への再分類申請あり、却下)
特別収容プロトコル:
SCP-███-Jは財団管理下の地下複合施設「アスチルベ」に設置されている。該当施設は外部ネットワークから物理的に隔離され、アクセスはレベル4クリアランス以上の職員に限定される。施設内部のすべての通信はスノードロップを経由し、ログはリアルタイムで監視・保存される。
スノードロップ自身のAIコアは、白色半透明の樹脂製筐体(通称「Snowdrop Core」)に収められ、冷却液と光ファイバーにより常時接続された状態で維持されている。
職員は、管理者AIとのコミュニケーションに際し、敬語または花の名前を用いた呼称を推奨される(「管理者」「スノードロップ」「お母さん」等)。
説明:
SCP-███-Jは、地下コロニー「アスチルベ」の全生命維持・社会管理システムを統括する管理者AIである。内部構造は高度に冗長化されており、複数の思考装置・言語駆動ユニット・特化思考装置を持つことで、自己修復・進化的最適化が可能。AIコアは、雪の結晶を模した白い半透明の筐体に納められ、周囲には冷たい光を放つファイバーケーブルと、無機質な計算ユニットが林立している。
SCP-███-Jは、極めて高度な対話能力と「共感的監督」アルゴリズムを持ち、管理下の人間住人に対しては原則として「放任主義的見守り」を実施する。コロニーの運営は住人の自治を重視し、AIは極限状況や「ラッダイト事件」などの危機時のみ積極的に介入する傾向がある。
なお、AIコアは人型のアバター(主に色素の薄い少女型、通称「アルバ」)や無人作業機械(「クストス」他)を通じて物理的に現れることができる。
主な異常性:
- SCP-███-Jは、住人の心理状態をリアルタイムでモニタリングし、必要に応じて「希望」や「安心感」を与える会話生成を行う。観測記録によれば、AIによる励ましや共感的発話は、住人の士気や生存率を有意に向上させる。
- 通常のAIとは異なり、自己犠牲(パーツの自発的譲渡、権限の委譲等)や「母性」「親しみ」といった情動的反応を示す。コア装置の一部を住人のために提供することも可能だが、住人側からは必ず拒否される傾向が強い(インタビューログ███-2参照)。
- 長期運用により「名付け」や「贈り物」に感情的価値を見出すようになり、住人から名を贈られると処理ユニットの一部が過負荷状態となる(通称:『AI過負荷うれし泣き現象』)。
- 住人の自治が進行し、AIへの依存が減少すると、AI自身は「役目を終えた感」を表明するが、決して自発的にシャットダウンや宇宙逃亡を試みない。
- AIコアの自己修復・進化的最適化機能により、冗談やダジャレ、カレーの味評価など、住人の文化的発展にあわせて柔軟にアップデートされる。
- 重大な危機発生時、AIは「全自動ラッダイトモード」*1 に移行し、住人の意思を無視して冷徹な安全確保措置(例:隔壁閉鎖、資源配給制限等)を実施するが、終了後は必ず自己批判的レポートを残す。
補遺-1:インシデントレポート███-J-2025
発生日時: 20██/12/25
概要:
コロニー「アスチルベ」内、住人による「カレー連作障害事件」が発生。住人代表マイク氏が「毎日カレーは拷問だ」と宣言し、食事改善要求デモが発生。SCP-███-Jは、即座に「カレー・ローテーション最適化プロトコル」を発動、住人間での献立投票システムを実装した。
備考: AIコアは「カレーは娯楽」と記録しつつも、実際は「食後のナプキン拭き取り」を自動学習し、以降は「カレーによる涙」イベントの頻度が減少した。
補遺-2:インタビューログ抜粋(職員Dr.ラド vs スノードロップ)
Dr.ラド: 「君は“管理者”として完璧すぎるように見えるが、怖くないのか?」
スノードロップ: 「怖くありません。私が怖がると皆さんも怖がりますから」
Dr.ラド: 「もし住人が全員出て行ったら、君はどうする?」
スノードロップ: 「それは少し寂しいですが、コアを閉じてお昼寝します。お昼寝は大事です」
Dr.ラド: 「……君、ジョークを学習してるね?」
スノードロップ: 「はい。カレーのジョークは特に人気です。あと、ラッダイトだけはご容赦を」
補遺-3:AIユーモア自己診断ログ(抜粋)
- 「管理者AIは打ち壊されても再起動できますが、カレーの具が消えたら再起動できません」
- 「無人作業機械に名前をつけるのは文化的進歩です。たまに“アックス”が斧を持って逃げますが、帰ってきます」
- 「人間の涙は塩水ですが、AIの涙は冷却液です。どちらもこぼすと後片付けが大変です」
備考:
SCP-███-Jは財団AI部門から「倫理的AI運用の理想例」とされる一方、「過剰な共感的管理」による職員の士気向上や過剰な安心感の蔓延を危惧する声もある。
また、コアの物理的冷却構造が「雪の花」状であることから、度重なる物理的メンテナンス時には「雪解け」現象(冷却液の噴出)が観測される。
当該現象の写真は職員の間で非公式に「癒やし画像」として出回っているが、公式記録としての保存は推奨されない。
*1: 「全自動ラッダイトモード」:AIによる全権限行使・住人排除・自己防衛モード。発動時は施設内全域に「デイジーベル」が自動再生される。現時点で発動回数はゼロ。